[ストーリー]
平瀬さおりと“あいつ”は幼稚園に通う前からの知り合い――いわゆる幼馴染だった。
お互いの父親が同じ職場ということもあって家族ぐるみでも仲がよく、たびたび家に上がりこんでは二人で話したり、遊んだりしていた。
しかし、ただ単に仲がいい友達というだけで、二人の間には特別な関係はない。
加えて二人には共通した考えがあった。
二人曰く、メールや電話がめんどうなので恋人は必要ないらしい。
やがて、二人は別々の高校に進学する。
そうなっても二人の関係は崩れず、今までのように長期休暇に入るたびに家に上がりこんでいた。
牛乳のように白いコーヒー。
いつの間にか抜かれていた身長。
気が付いた時には、さおりの言葉は過去のものになっていた。
ありそうでない、長い初恋の話。
友達以上恋人未満の二人に19回目の春が訪れた。
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