第十六回 「小説を書いてみよう」

数えること十六回。
そろそろ実際に書いてみようかなーとか思い始めたはず。
なんだかんだ言っても、書いてみないことには掴めません
はい、それでは早速、紙と鉛筆を用意して〜……と言いたいところですが、いきなり紙に書くのは無謀だと私は思ってます。
というわけで、今回は私が小説を書くときに行う実際の手順を見ていきたいと思います。
では、れっつごー。


1、テーマを決める

テーマを決めろ、といわれたら「環境問題」や「クローン人間」など、ついつい難しいテーマを考えてしまいがちです。
しかし、テーマなんてなんでもいいんです。
シンプルに自分の好きなこと、好きなものを選んでしまいましょう。
例えば、「宇宙が好きだからそれを舞台にしてSFが書きたい」や「車が好きだからそういうものを書こう」などです。
自分の書きたいものを書くというのが重要なのです。
もちろん、「環境問題」などを扱っても全然問題ありません。
需要があるからと興味がないことを書いても長続きしませんし、第一書いていて楽しくありません
読者が面白いと思うのも重要ですが、自分も面白いと思うのも必要です。
では、ここでは説明のため「田舎・都会に住む人たちの心の差異」というのをテーマに上げてみます。
今からこれだけのために一つの話を考えるのは大変なので、いつものごとく、小説から引っ張ってきました(汗
私の場合、こういうの書いてるとハァハァします(ぁ


2、設定を考える

テーマが決まったら具体的にどういうものがいるか考えましょう。
まず、世界、キャラクターを動かす舞台が必要です。
ここでいう舞台というのは、時代や場所をいいます。
過去の日本なのか、未来のアメリカなのか、あるいは全くのオリジナルなのか。
オリジナルの場合は自分で一から構成しなくてはなりません。
ただ、完全に再現するのではなく、存在する世界に独自の設定を加えるのも一つの手です。
まとめると、

1、現実に存在している(していた)世界を舞台にする
2、オリジナルの世界を舞台にする
3、現実に存在している世界にオリジナルの設定を加える

が考えられます。
次にキャラクターを決めます。
名前、性別、性格などなど決めるべきことは山ほどあります。
必要に応じて設定していきましょう。
同様にして、使う武器、組織や学校の名前、家族構成など必要なものは全て考えます。
順序や決めることは適宜変更して、納得の行くまで設定を組み立てましょう。
それには、オリジナルであろうと現実に存在するものであろうと情報収集は肝心です。
物語に必要だと思う資料があれば、普段からチェックしておきましょう。
このとき、第七回「名前を付けよう」第十回「設定の意味」を参考にしてみましょう。
全てが全てうまくいくわけではないので、小説を書いていると途中で変えるところも出てくるでしょうが、最初にきちんと整えておかないと、あとで矛盾が起きてしまったり、とってつけたようなものになったりしてしまいます
また、一つ一つの設定を独立して考えるのではなく、関係表を作ってみると効果的です。
関係表というのは下に上げたような図のことです。
関係表
設定に破綻しているところはないか、ちゃんと関係が成り立っているか、などが一目で解かります。
書いてる間に刺激を受けて、新たなネタを思いつくというのもよくあることです。
第十回でもいいましたが、ここは時間をかけてゆっくりと練っていきましょう。
ここでがんばれば後がスムーズに進みます。
実際に書いた時に使った紙はあまりに汚すぎて私にしか読めなくなったので、書き直しました。
ごちゃごちゃしないようにスリム化してますが、本物はびっちりと埋まっています。


3、大まかな道筋を立てる

題そのままです。
どういう話にするのかを順番に書いていきましょう。
流れを書く1
ここでは細かいところをぶっ飛ばして、大まかに書きます
いわばこれは小説というものの骨です。
これに肉をつけていくわけですから、大きく間隔を開けておきましょう。
あと、このときに右側に欄を二つ作っておくと便利です。
使い方はあとで説明するとして、とりあえず騙されたと思って作っておきましょう。


4、肉付けをする

上で作った大筋の話の間に、少し細かく道筋を立てていきましょう
流れを書く2
そして、それが終わったらさらに細かく……。
それを繰り返して、最終的には下のようになりました。
流れを書く3
さて、右端に作ってもらったら欄が役に立つ時がきました。
この二つの欄には「焦点」と「分量」を書き込んでいきましょう。
この焦点というのは第八回「その物語は誰が見てる?」第十五回「焦点の注意と応用」でやったとおり、「誰の視点でその物語が書かれているか」を意味します。
詳しくは前のレクチャーを参照してください。
「焦点」は誰の焦点で書いているか、その名前を書きましょう。
解かれば名前を書かなくても記号なり、略語なり書いておけばOKです。
焦点によって物語の流れはぜんぜん変わってくるので、きちんと焦点を考えておかないといけません。
視点がころころ変わったりしていないかという点にも注意しましょう。
次に、「分量」ですが、これもそのまま、その部分の書く文字数と思ってください。
全体のボリュームを把握しておかないと、見せ場なのに、すぐに終わってしまったり、どうでもいいところが長くなってしまったりします。
最初のうちはその部分をどれぐらいで書けるか解からないと思いますが、慣れてくると自分の力量、好みなどから大体これぐらいだろうと解かってきます。
ちなみに、数字の後ろについている「K」は「1000」を表し、「3K」だと「3000」を意味しています。
「0」をいくつも書くのはめんどくさいですからね。
全部書き終えたら次に進みましょう。


5、チェックする

そのままです。
今まで作ってきた表を見直して、どこかおかしなところはないかチェックしましょう。


6、小説を書き始める

がんばって作った表を見ながら執筆していきます。
ここでいうことはありません。
自分の持ちうる技術を最大限発揮して書きましょうっ!
このとき、4で書いた「分量」を目安にすると楽です。


7、チェックする

誤字脱字をチェックしましょう。
また、話の展開におかしなところはないか、矛盾しているところはないか、なども同時に見ていきます。
しかし、一人でやるのには限度があります。
ということでここは知り合いの方などに見てもらうと良いでしょう。
客観的な指摘を受けることができます。
できるなら感想などももらいましょう。
それを考慮して手直しをします。


8、手直し

できたら7に戻ってチェキです。
チェキチェキチェキ〜。
もう完璧だっ、という人は9に進みます。


9、完成

できました。
わはー。


お疲れ様でございました。
長いプロセスではありますが、一個の作品を完成させるにはいろいろな苦労があるということです。
テーマがあれば早速書いてみましょう。
できたものを公開するところがないという方はどこかのHPや雑誌に投稿などしてみるのもいいのではないでしょうか。
うちに送ってもらってもOKですよー。
ではー。

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