第十二回 「休息は大切」

学校でよく用いられる授業方法に音読というものがあります。
先生や教官に指示された部分を声に出して読むことです。
教科書の大切な部分なんかを読まされますよね。
学校でなくとも、何か書いてあるものを声に出して読むということはよくあります。
その時に気になるものに「、」「。」があります。
文の途中と最後に付けるもので、「。」を句点、「、」を読点と呼ばれます。
「、」の代わりに「,」や、「。」の代わりに「.」が使われたりしますが、意味は一緒です。
これらは文がどこで切れているかを示してくれます。
よく目にする例を見ましょう。


ex)
ここではきものをぬいでください。


さて、この文のどこかに「、」が入ります。
ところが、入るところによって文の意味が変わってきてしまうんです。


ex)
ここでは、きものをぬいでください。
⇒ここでは、着物を脱いでください。

ここで、はきものをぬいでください。
⇒ここで、履物を脱いでください。


上の文では、風呂に入るのでしょうか、衣類を脱げと言われています。
しかし、下の文ではスリッパや靴といった履いている物を脱げと言われています。
平仮名で最初から最後まで書くことはまずないでしょうから「、」がなくても漢字で理解できると思います。
では、これはどうでしょうか。


ex)
大人と子供3枚ください。


何かチケットでも買うのでしょう。
しかし、これも読点を打つ場所によって意味が変わってきてしまいます。


ex)
大人と、子供3枚ください。
⇒大人1枚と子供3枚の計4枚欲しい。

大人と子供、3枚ください。
⇒大人と子供それぞれ3枚ずつの計6枚欲しい。


読点がないとどっちか解かりませんよね。
さて、本題はここからです。
これが何かに書かれた文字なら読点でどっちの意味か解かります。
しかし、声に出してみたらどうでしょう。
「大人と点子供3枚ください丸」というわけにはいきません。
そこで無意識に使っているのが、「間」です。
一呼吸置くことでどっちの意味かを表しているのです。
あえて表すなら「大人と 子供3枚ください」とでも書きましょうか。
スペースの部分が「間」と呼ばれるものです。
この「間」は忘れがちですが、とても重要なものです。

小学校で「読点は一呼吸、句点は二呼吸おけ」と言われた記憶があります。
今度はこの「間」に注目したいと思います。


ex)
1…僕がやります。
2…僕が、やります。


どっちが緊迫した雰囲気を醸し出しているでしょうか。
実際に読んでみれば解かると思います。
「僕が」と言った後に一呼吸おいて「やります」といった方がより緊張している感じがします。
1の方は普通の言い方ですが、2では読点を打つことによって「僕が」という部分を強調しているわけです。
読点は前半で書いたように、文の切れ目を見分けるために使う方法がメインですが、こういう風に使うことで、より文章に雰囲気を出すことができるんです。
使い方云々よりも、読み手書き手に意識があるかということが重要になります。
こうして書いても「間」をおかずに読んでしまえば、せっかくの読点も意味がありませんからね。
書き手は「ここはあえて一呼吸おいて欲しい」というところに打って、読み手は「この読点には意味があるのかも」と思って読むからこそ真の価値が発揮されるのです。
これからはちょっと気にしてくださいね。

あでゅ〜。

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